2008年07月16日

劉備も本格始動!

陶謙は、曹操軍によって、軍民がころされるのはみるにしのびないとして、自らを縛して、曹操の下に行き、好きなように切り刻まれることで、徐州の軍民を救おうとまで考える。
それに待ったをかけた人物がいた。
麋竺である。
麋竺の家は、代々富豪として知られていて、貧窮にあえぐ人を見れば、救いの手を差し伸べる清廉潔白な人物として知られていた。
麋竺にはこんなエピソードがある。
あるとき、麋竺は、洛陽に、取引に行った帰り、若い美女が車に乗せてくれと頼んでいるのに出会った。麋竺は、同じ車にその美女を乗せたが、いやらしい視線を送ることもな買った。数里ほど行った時に、その美女が車を降りたが、その際、
「私は、南方火徳星君です。天帝の命令により、あなたの家を焼きに行くところでしたが、あなたの態度が立派だったのて本当のことを教えました。穴差は、早く家に帰り、家財を持ち出しておきなさい。私は今夜、あなたの家を焼きに行きますから。」
驚いた、麋竺は、急いで、家に帰って、家財を持ち出すと、果たして、その晩、家が燃えた。
この不思議な出来事に感じて以来、麋竺は、貧窮にあえぐ人を見れば、救いの手を差し伸べる陽になったという。やがて、陶謙に招かれて、属官になっていた。

麋竺は、北海郡の孔融と青州の田楷に援軍を出してもらうように進言。二方面から軍が来れば、曹操も軍を引かざるを得ないであろうと言うことらしい。なるほどと思った陶謙は、早速、麋竺を北海郡の孔融のもとに派遣し、陳登を青州の田楷のもとに派遣した。

北海郡の孔融は、孔子の20世の子孫で、幼いころより勉学に励み、聡明で知られた人物であった。
孔融は、陶謙とは友人であるし、曹操との間には何の仇もない。まずは、曹操に和睦を薦め、応じなかったら軍を出そうと言って、和睦を薦める使者を曹操の下に派遣した。

しかし、その最中に、黄巾の賊の残党である管亥が、軍を率いて、北海郡に攻め込んできた。孔融は、管亥の軍勢に戦いを挑むものの敗れて、城に篭城することになったしまった。こうなると、援軍を出すどころの話ではない。

そんなときに、忽然と現れたのが後の呉の名将太史慈である。
太史慈は、単騎で、管亥軍の包囲を破って、北海の城に入り、孔融に面会した。
孔融は、かねてから、太史慈という有能な若者がいることを知っており、その母親に穀物や反物を差し入れたりして、保護していたのである。このたびは、その恩に感じて、太史慈が、駆けつけたと言うわけであった。
太史慈は、軍を率いて、管亥を撃退したいと申し出たが、孔融は、賊軍があまりに多いので、軽々しく戦うべきではないとして、まずは、平原にいる劉備に援軍を求めたい。その使者に立ってくれないかと頼んだ。
太史慈は、承知して、手勢を率いて、賊軍の囲みを破って、平原の劉備のところに駆けつけた。

知らせを聞いた、劉備は、孔融のような立派な人物が、自分のことを知っていてくれたことに感激し、早速、関羽、張飛らを率いて、北海郡に援軍に駆けつけた。
破竹の勢いで、進軍する劉備軍、軍勢は少ないものの、勢いのある劉備軍が現れて、管亥軍は、応戦するもののなすすべもなく敗れてしまい、管亥も、関羽の一撃で倒されてしまう。その様子を見た孔融軍も城から出て戦う。挟み撃ちにされた賊軍は、壊滅した。

賊軍の囲みが破れるといよいよ、曹操との戦いである。
孔融は、軍を率いて、陶謙の救援に向かい、劉備も、公孫から、軍勢と趙雲を借りると、陶謙の元にはせ参じた。
青州の田楷も、軍を率いて、陶謙の救援に来ていた。

さて、曹操軍対陶謙軍の戦いは、この後、どうなって行くのでしょうか。

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2008年07月12日

曹操軍ついに動く

山東一帯に勢力を築いた曹操は、隠棲していた父の曹嵩を呼び寄せることにした。
曹嵩は、初めは、陳留郡に住んでいたが、曹操が丙を起したのを期に、難を避けて徐州に隠居していた。曹嵩は、曹操からの手紙を読むと、早速、一家のものを引き連れて、曹操の元に帰ろうとした。
途中、徐州の太守陶謙の歓待を受けた。陶謙は温厚な人柄で、いつかは、曹操と誼を結びたいと思っていただけに、曹嵩が通過すると聞いて、歓待したのである。
さらに、都尉の張に命じて、護送させていくという徹底振り。
しかし、張という人物がよくなかった。
ある日、古寺に一泊した際、張らは、曹嵩が多大な財産を持っていることに目をつけた。
「我々はもともと、黄巾の賊である。たまたま、陶謙にしたがっているが、いいことは何もない。曹嵩の財産はいっぱいあるから、これらを奪って逃げてしまえばいいではないか。」
張の意見に反対するものはいなかった。早速、その晩、張らは、行動した。
曹嵩ら一族を皆殺しにすると、金目の物だけを奪って、南のほうへ逃げていった。

知らせを聞いた曹操は激怒。
すべては、陶謙がたくらんだことだと思い込み、
「徐州の軍民を皆殺しにしてくれる。」
と言って、軍勢を率いて、徐州に殺到した。

精鋭の兵に猛将、名参謀を蚊かけている曹操軍に対抗すべく者はおらず、じりじりと徐州に近づいていく。
その知らせを聞いて、ある人物が動く。
それは、かつて、曹操を助け、後に見捨てた陳宮であった。
陳宮は、陶謙と親しかったので、仲介役を買って出ようとしたのである。
曹操に面会を求めると、かつて、命を救われたことがあるだけに、拒むことはできなかった。
陳宮は、陶謙は、利を見て、義を忘れるような人間ではないこと。曹嵩の事件は、張らの個人的な事件であって、陶謙にはかかわりのないこと。徐州の軍民を皆殺しにするなどということは、曹操にとっても、汚点になることを述べていさめた。
しかし、曹操は、聞く耳を持たずに、あくまでも、陶謙がやったことだと言い張り、陳宮を追い返してしまう。

破竹の勢いで進軍してくる曹操軍。
ソレに対して、対抗することのできない陶謙軍。
陶謙は、グン民がころされるのはみるにしのびないとして、自らを縛して、曹操の下に行き、好きなように切り刻まれることで、徐州の軍民を救おうとまで考える。

しかし、そこで、ある人物が待ったをかけた。曹操を撃退する策があると言うのだ。絶体絶命の危機をいかにして乗り切ろうと言うのであろうか。

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2008年07月10日

反三国志〈上〉 (講談社文庫) 三顧の礼などなかった!

反三国志〈上〉 (講談社文庫)


出版社/著者からの内容紹介
蜀の劉備、魏・呉を滅ぼして3国を統一す!巷間、流布されている「三国志」の叙述は誤りであるとし、全体をひっくりかえす幻の書の完訳。悲劇の人物として描かれた劉備を、漢の中興をなした英雄として活写する。各陣営の勇将の活躍も生き生きと甦える。厳密な時代考証と人間描写で綴る一大歴史ドラマ。


今、読んでいる本です。反三国志は、徐庶の母が曹操に保護されて、徐庶が曹操の下におびき出される場面から始まります。
ある日、劉備に仕えていた徐庶の元に母からの手紙が届く。母が病で長くないから早く帰ってくるようにというもの。徐庶の母は今、曹操の下にいる。母のところに行くというとは、劉備軍を去って、曹操の下にはせ参じるということ。
事情を知った劉備はそれなら仕方がないと、徐庶を送り出してやるところまでは史実どおり。
しかし、徐庶は、母の元には行きません。
なぜか、うまくことが運んで、徐庶の母が許都から脱出して、劉備のいる新野で、徐庶と徐庶の母が再会することになるのです。
そうなってしまう理由として、諸葛孔明が、徐庶が去った直後に劉備に仕えたことが大きい。曹操のたくらみを見破った諸葛孔明が、あれこれ、策を施して、徐庶の母を許都から脱出させてしまうのです。
いったいどうやって、徐庶の母が許都から脱出したのか。そして、諸葛孔明に加えて、徐庶までも、軍師として抱えることになった劉備はいかにして、魏・呉を滅ぼして3国を統一することになるのか。読んでみてからの楽しみ。

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三國志10 プレイ中! 私兵を率いて曹操軍を撃退する快感さ

三國志 10


三國志10を買ってプレイしています。
まだ、1週間くらいしかやっていませんが、だんだん、仕組みに慣れてきた。
三國志10の特徴はなんと言っても、在野でやれることが増えているということだね。
酒屋でクエストを受けるだけでなくて、私兵軍団を率いることもできるのは面白い。

私は今、新規武将を作って、私兵軍団を率いて、弱小勢力を手助けするプレイを敢行中!
助けている勢力は、公孫。
迫りくる袁紹軍と曹操軍から公孫が占領する南皮を守ろう!
弓兵の私兵で迫り来る袁紹軍と曹操軍をめった打ちにしていますw
こっちが弓を打ちまくっているのに、私兵軍団には目をくれないのか、やられっぱなしになってくれる袁紹軍と曹操軍。
おかげで、戦の度に、第一の戦功を立てていて、お礼として、いつも、3000近いのお金がもらえちゃう。
こんなにお金払いまくっていて、公孫軍は破産しないのか心配なのだが、意外にもお金があるのね。
でもお金があまりまくりだから、私財をなげうって城壁の修理をしてあげている。

さあ、公孫軍はいつまで持つかな。

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三国志 群雄割拠 曹操始動

長安を占拠した李カク、郭、張済、樊稠らの残党は、献帝の周りを自らの腹心のもので固めてしまい、監視する一方、爵位も賜り、朝廷を掌握するにいたる。ちょうど、董卓の代わりに、李カク、郭、張済、樊稠らの残党が座っただけという感じである。

涼州の地にいた馬騰、韓遂らは、献帝と、その忠臣馬宇、劉範らから打倒李カクの密詔を戴いて、軍を起した。馬騰、韓遂らが率いる涼州軍は、古来から、勇猛で知られており、李カク、郭、張済、樊稠らの残党にとって、対抗しうるすべもない。
李カク軍の軍師である賈は、涼州軍が戦いに挑んできても、堅く守って応じなければ、兵糧が尽きて、敗退していくでしょう。そのときただけ場宵のですと進言する。
李カク軍はその進言に従い、戦いに応じなかった。その甲斐あって、二ヶ月もしないうちに、馬騰、韓遂らが率いる涼州軍は、食料が付き始めた。
さらに、長安城内でも、献帝の忠臣馬宇、劉範らが、馬騰、韓遂らが率いる涼州軍と内応しようとしていたことが露見。献帝の忠臣馬宇、劉範ら忠臣たちは、処刑されてしまう。

軍を動かしても無駄だと悟った馬騰、韓遂らは、撤退していくことになる。そこで、賈の献策どおりに張済、樊稠らが追撃する。
張済は、馬騰の軍を追撃、しかし、馬騰の息子である馬超によって阻まれて、たいした成果も上がらずに、敗退。
樊稠は、韓遂の軍を追撃。しかし、樊稠は、同郷である韓遂に篭絡されて、追い討ちをかけることなく、引き上げていく。
その様子を知った、李カクは、戦勝を祝う宴会の席で、樊稠を処刑してしまう。

こうして、李カク、郭、張済らが、涼州軍を撃退してしまうと、天下の諸侯たちは何もいえなくなってしまった。
しかし、董卓とは違い、軍師賈の献策を聞き入れて、人民を痛めつけないよう、賢者、豪傑を登用するように心がけたため、朝廷は、いささかの活気を取り戻すことができたのだが、その話はそれまで。


さて、ここから、いよいよ、三国志のヒーローの一人である曹操に話が移っていくことになる。
まさに、時代は、群雄割拠。誰が、天下を取れるか分からないし、圧倒的に優位な軍勢がいるわけでもなかった。しかし、皆様ご存知のとおり、後に、曹操が中原を平定して、圧倒的に優位な立場に立つことになる。

曹操が強大な勢力を築くにいたる原点はこのころにすでに築き上げられていた。
まず、青洲方面で、黄巾の残党が挙兵した際に、これらの賊を平定。無数の降伏者を得るにいたる。曹操は、降伏した残党を先鋒隊として戦わせつつ、さらに、降伏者を得ていくことで、雪達磨式に降伏者を得ることに成功した。
降伏した兵士は、30万人あまり、戦乱に加わった住民は100万人あまりであったが、この中から、精鋭のものを選抜して、「青洲兵」と名づけて、ほかの者たちは、帰農させた。以後、この「青洲兵」が、曹操軍の中核として活躍していくことになる。

また、人材面でも、後に曹操の覇業を補佐することになる名臣たちが続々と集まっていた。
まず、参謀として、軍師荀ケと、甥の荀攸。曹操は、荀ケと面会したとき、「張良をえたようなものだ」と大いに喜んだという。
さらに、程c、郭嘉、劉曄、満寵 、呂虔、毛らの参謀も続々と集まってきた。

将軍としては、挙兵のときから付き従っていた夏侯惇、夏侯淵、曹仁、曹洪、曹純らの身内はもちろんのことだが、このころは、それ以外にも、武将たちが集まってきた。
特に、典韋は、先がフォークのように二股になった重さ八十斤の鉄の戟を使いこなし、強風にあおられて兵士数人で支えている大旗を片手で、しかっと支え手見せるなどの、怪力ぶり。曹操は、それを見て、「殷の紂王の時の怪力の士、悪来の再来である」と喜んだという。

このようにして、曹操は覇業への第一歩を踏み出していくことになった。

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2008年07月09日

三国志 王允の最期

貂蝉を利用した連環の計によって董卓を滅ぼすことに成功した王允と呂布。
後漢の害悪が取り除かれたことを喜んでいると、とんでもない知らせが飛び込んでくる。
なんと、市街地にさらされた董卓の死体に伏して、泣いているものがいるというのだ。
王允は。董卓が誅せられて、官民ともに喜んでいるのにいったい誰が、そんなことをしているのかと憤り、つれてくるように命じた。

その人物は後漢を代表する名士侍中の蔡邑であった。
漢の害悪である董卓が除かれて、官民ともに喜んでいるのに、慶賀せずに逆賊のために、泣くのかとたずねると、
「私は、才能のない人間ですが、大儀は心得ております。逆賊董卓に肩入れするつもりはありません。しかし、一時のことですが、才能を評価されて、重く用いられたことがありました。そのため、思わず、哭礼をささげてしまいました。例え、罰を受けようとも、漢の歴史書を書き続けることで、罪をあがないたいと思います。」

蔡邑の才能を惜しむ文武百官は、蔡邑のために命乞いした。特に、馬日テイは、蔡邑のような才能のある人物に漢の歴史書を欠かせるのはすばらしいことだ。彼を除いてしまっては、天下の人望を失うといさめるものの、王允は、前漢の武帝が、司馬遷を除かなかったために、史記を書かれてしまい、自らの欠点を後世にさらす事になったと述べて、
「蔡邑のように、董卓にへつらった経歴があるものに歴史書をかかれてはたまったものではない」
として、蔡邑を獄に下して、処刑するように命じた。

馬日テイは、王允の家は断絶するであろう。よき人材は国を支える基本であり、歴史書は後世に残すべき古典である。その両方を廃絶して、家系の長き継承を願っても無理な話だと述べた。
その言葉どおりに、王允は間もなく、壮絶な最期を遂げることになる。

城に残っていた董卓の残党らは、完全に消えたわけではなかった。彼らの多くは、長安の西、陝西方面に逃げていった。
特に、そのリーダーである李カク、郭、張済、樊稠らは、王允に対して、大赦を願い出るものの、許されず、陝西方面で、軍勢を集めて、董卓の弔い合戦を行うことを画策する。

やがて、陝西方面で大軍を集めた、李カク、郭、張済、樊稠らは、大挙して長安に押し寄せる。

猛将呂布が迎え撃つものの、呂布は武勇はずぐれていても、知能は低いという武将。
あっさりと、裏をかかれてしまい、長安城は、李カク、郭、張済、樊稠らの軍勢によって、占領されてしまう。

包囲された王允は、呂布に対しては、直ちに、逃げるように言う一方、自らは、潔く進み出て、李カク、郭、張済、樊稠らに斬られことになる。

こうして、せっかく、董卓を滅ぼしたというのに、今度は、李カク、郭、張済、樊稠らの残党によって、漢の王朝が蹂躙されてしまうという始末。

さてさて、漢の王朝はこの後、どうなってしまうのでしょうか。

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中国の物語である三国志が、日本でもよく知られているのは、やはり、小説が最も大きな理由のひとつといってよいでしょう。三国志の物語が日本に最初に伝わったのは、天平年間の700年代ごろといわれています。ちょうど、遣隋使や遣唐使が派遣されていた時期に当たります。また、三国志の物語が一般の方にも知られるようになったのは、古くは、江戸時代に遡りますが、近年では、吉川英治の小説「三国志」、横山光輝の漫画「三国志」、さらに、NHKの「人形劇三国志」などが、三国志ブームを作るきっかけとなりました。

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KOEIの歴史シミュレーションゲーム「三國志」シリーズは、小説や漫画から入った三国志ファンにとっても、また、このゲームから三国志に興味を持った方にとっても、大変面白いゲームのひとつですよね。

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2008年07月05日

董卓の最期

董卓は、貂蝉をつれて、長安から自ら築いた城に移っていく。その随行に、呂布はいなかった。
貂蝉が乗る車をただ見送ることしかできない呂布。
董卓らの一行が行った後、呂布はただただ、溜息をつくばかり。

そのとき、呂布の後ろから、将軍殿、太師閣下に随行せずどうしてこんなところで溜息をついているのかと呼びかける声があった。
振り返ってみると、司徒の王允である。
王允は、無沙汰をわびると、今一度、同じ質問をした。
「ほかならぬ、貴公の娘御のことです。」
呂布は、董卓が自分に、貂蝉を嫁がせるのではなくて、自らのものにしてかわいがっていること。そのことがきっかけで、董卓と対立したことを話した。
「太師殿がそのような禽獣の振る舞いをするとは。」
しばし、絶句した後、王允は、ようやくその声を絞り出した。

そして、拙宅までお越し願いたいといい、呂布を屋敷に連れて行き、誰もいない部屋に案内する。
王允が巧みに、呂布を煽ると、
「わたしは、あの老賊を滅ぼしてやりたいのだが、義理ながら、父子という事情があります。義父丁原の後、また、義父董卓では、後々の世の人になんと言われるか分かったものではありません。」
と、怒気を発する呂布。
「将軍殿の姓は呂。太師殿の姓は董。太師殿が、画戟を振り回しながら、将軍殿を追いかけたとき、父子の情はありましたかな?」
と、水をむける。
「司徒殿の言葉がなければ、私は、誤った道を選ぶところでした。どうか、私をお導きください。」

こうして、呂布は、打倒董卓の意思を固める。

王允は、信用できる朝廷の忠臣たちを集めて、打倒董卓の策を練った。
やり方は単純。董卓に、帝位を譲りたいので、朝廷に参内するように命じる。そして、おびき寄せたところで、呂布ら武装兵を率いて、抹殺してしまうというものであった。
董卓に、参内を促す使者として選ばれたのが、呂布を寝返らせた李粛であった。李粛も、また、自らを昇進させようとしない董卓に対して不満を抱いていたのであった。

李粛は、城で、董卓に面会すると、
「帝は、病気が平癒されたのを期に、帝位を太師閣下に譲ることを提案されることになりました。そのための詔でございます。」
うれしさを隠せない董卓。
「王允は何といっておる。」
「すでに、国譲りの儀式を行うための受禅台を築いて、閣下のご到着を待っておられます。」
董卓は、大喜びで、早速、参内する旨を伝えた。

出発するとき、貂蝉に、
「わたしが、皇帝になったら、お前を貴妃の位に立ててやるからな。」
と甘い言葉をささやく。すでに事情を察していた貂蝉であったが、歓喜した振りをして拝謝する。
そして、これが、董卓が貂蝉と交わした最期の言葉であった。

途中、不吉な前兆があるものの、李粛がうまく言いつくろって、長安までつれてくることに成功した。
不幸なことは、このとき、董卓の軍師であった李儒が、身辺にいなかったこと。もしも、彼が傍にいれば、このたびの計略を見破っていたかもしれない。
しかし、李儒も長安にとどまり、病気と称して自邸に閉じこもったままであった。

そして、長安に入ると、早速、朝廷の議場を目指して進んでいった。
もうすぐに、一国の皇帝になることができる。
そんな夢想を抱いて、議場に向かっていったのであろう。

しかし、門をくぐると、様子がおかしい。王允らが、宝剣を手にして待っている。
剣を持っているとはどういうことだと訝る間もなく、王允が一声、号令をかけると、周囲から、武装兵たちが現れる。
罠だと知った董卓は思わず、こう叫んだ。
「わが子、奉先、どこにいる!」
「私はここにいます。」
董卓の後ろから、現れた呂布。手にした画戟を大きく振りかざすと、
「詔によって賊を討つ!」
それが、董卓の聞いた最期の言葉であった。

自邸に閉じこもっていた李儒も捕らえられて、処刑され、董卓の居城城にも、呂布らの軍勢が差し向けられて、董卓の財産をすべて、没収するとともに、董卓の一族全員が、処刑された。

その後、貂蝉がどうなったかは定かではない。
もちろん、貂蝉は、正史三国志には登場しない架空の人物(呂布と私通した董卓の侍女がいたという資料が残っている程度。)であるが、演義の中でも、貂蝉のその後については、詳しく触れられていない。
董卓の死後、自ら、自害して果てたとも、連鎖の計を知った呂布によって殺されたとも、呂布の最期まで付き従ったとも言われている。

いずれにしても、反董卓連合軍でもなしえなかった、打倒董卓の目的は、たった一人の美女によって達成されたのであった。

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2008年06月28日

連環の計

孫堅の死を知った董卓は、自らに対抗しうるものがいなくなったと思い、いよいよ横暴振りを極める。
朝廷の忠臣であっても、謀反の動きがあれば、直ちに処刑してしまうという有様。
やがて、董卓は、朝廷の重職を自分の親近者のみで、固めてしまい、誰もがおびえて、董卓に逆らうことができなくなった。

その董卓の横暴ぶりに憤りを感じるものの、誰も、手出しをすることはできず、ただただ、溜息をつくのみ。

司徒の王允もその一人であった。
ある日、自分の屋敷の庭を歩いていると、切なく長く、思いつめたように短く繰り返される女の溜息が聞こえてきた。
娘のようにかわいがっている、歌姫貂蝉である。
男と逢い引きかと一喝する王允に対して、貂蝉は、ひざまづいて、私は、逢い引きなどしません。
「旦那様に、目をかけていただき、私の身分からすれば、夢のような生活を送っているにもかかわらず、旦那様に恩返しができません。このところ、旦那様は思いつめているご様子。私で役に立てば死をもいとわぬ覚悟です。」
王允は、はっと、ひらめき、あるはかりごとを思いつく。

しかし、それは、まだ16歳の貂蝉を汚してしまうもの。
王允は、叩頭して、貂蝉にはかりごとを伝える。
貂蝉は、
「私は死をもいとわないと伝えました。どうか、私をお使いください。」

貂蝉は、こうして、救国の美少女たらんとしたのである。


王允のはかりごとは直ちに実行された。

ある日、呂布を自らの屋敷に招いて、大いにもてなした。呂布の武勇を称えながら、
「娘を呼んで参れ」
と、貂蝉を呼ぶ。盛装した貂蝉の美しさに直ちに目を奪われる呂布。
王允は、早速、貂蝉を呂布の傍に侍らせて、酌をするように命じる。
呂布が、貂蝉の美しさにメロメロになったところで、
「娘を妾として呂将軍に差し上げたいのですが、お受け取りいただけますでしょうか。」
呂布は大喜びで承諾する。

その日の宴会はひとまず、終わり、呂布は、帰っていった。


数日後、王允は、朝廷で、董卓に会うと、拝礼しつつ、拙宅で宴会を開きますので、御来臨戴きたいのでございますがと申し上げる。
董卓は
「司徒殿の御招きなら、喜んでお受けしよう。」

董卓を屋敷に招いた王允は、恭しく礼拝しながら、
「舜が尭から天下を譲られた故事に倣って、太師閣下が漢から、天下を承継することが天意、民意にかなうことと存じますが」
と、董卓の本心をたくみにくすぐる。
董卓は、一応、そのようなことは望んでいないといいつつも、嬉しさを隠せない様子。

宴会の座に着くと、王允は、貂蝉を呼んで、舞や歌を披露させる。
貂蝉の美しさに目を奪われた董卓は、貂蝉に興味を持ち、何者かと問う。
王允は、屋敷で育てた歌姫の貂蝉であるといい、
「この子を太師閣下に献上いたしたく存じますが、お受け取りいただけますでしょうか。」
ともちかける。
董卓は、大いに喜び、その日のうちに、貂蝉をつれて、宮廷に帰っていった。


しばらくして、呂布が、王允のもとに来る。
「司徒殿、貂蝉は私に下さる約束であったのに、太師閣下にやるとはどういうことですか!」
「呂布どの、落ち着いてくだされ。太師閣下は、私の娘の貂蝉が呂布殿に嫁ぐことを知り、自らの手で、呂布と貂蝉を娶わせてやりたいとおっしゃって連れて行ったのです。」
呂布は、それならばと納得して帰っていくが、董卓からは、何の音沙汰もない。
訝る呂布が、董卓の宮廷に入って、侍女たちに聞くと、董卓は貂蝉と寝所に入っているとのこと。憤るものの、呂布から、董卓を詰問することはできない。

董卓は、すっかり、貂蝉の色香に溺れて、政務を執ろうともしなくなった。
呂布もすっかり、貂蝉のとりこになっていたので、ある日、董卓がいない隙に、貂蝉と二人で会う。
貂蝉は、はらはらと涙をこぼしながら、
「私は、呂布様の元に嫁げることを楽しみにしていましたのに、太師様がよからぬ心を起され、私の体は汚されてしまいました。汚された身では、呂布様にお使えすることはできません。このまま死んでしまいたいと思います。」
と蓮池に身を投じようとするが、呂布は、しっかりと、貂蝉を抱きしめる。
「私も、前から、貂蝉の気持ちは知っていた。こんなふうに話をする機会がなかったのがつらかった。」
「私が、哀れとお思いなら、どうか、私をお助けください。」
「私は、董卓に使える身どうすることもできない。」
「あなたが、こんなふうにあの老賊を恐れていては、私が呂布様にお使えできる日は来ません。」
泣きじゃくる貂蝉を呂布はただひたすら、抱きしめることしかできなかった。

しばらくして、董卓が帰ってきて、二人の様子を見ると、激怒する。
はっとして、離れる二人、董卓が、画戟を振り回しながら、呂布を追いかけると、呂布は脱兎のごとく逃げていく。肥満した董卓では、到底、呂布に追いつくことはできない。

すると、董卓の参謀の李儒が訝りながら、董卓の元に来たので、一切の事情を打ち明けた。
李儒は、「貂蝉は一介の女子にすぎません。一方、呂布は、わが軍になくてはならない猛将。ここで仲たがいしてはいけません。いっそのこと、貂蝉を呂布にやってしまうべきです。」
と進言する。
董卓は、考え込み、理性を取り戻し、そのとおりだと思い、貂蝉を呂布にやってしまおうかと思う。

宮廷に戻ってきて、貂蝉を詰問すると、
貂蝉は、またも泣きながら、
「私が、庭園で花を見ていると、突然、呂布殿が現れて、私を手篭めにしようとしました。犯されてしまうよりは、蓮池に身を投じて、太師閣下に操を立てようとしました。」
という。董卓は、お前を呂布にくれてやるがどう思うかと持ちかけると、貂蝉は、
「あんな、獣のようなやつに与えられるくらいなら、いっそのこと死んだほうがましです。」
貂蝉は、壁にかけてあった宝刀を手にして、自害しようとする。あわてて、抱きとめる董卓。
「からかったまでだ。決して、お前を手放すことはない。」

翌日、董卓と会った李儒は、
「今日は、日がよいので、貂蝉を呂布のもとに嫁がせましょう。」
と促す。
しかし、董卓は、貂蝉のことはこれ以上言うなと話をさえぎる。
女に惑わされたのかと、詰問する李儒に対して、これ以上いうと、お前といえども斬るといい、退出させてしまう。

退出した李儒は、天を仰ぎ、
「ああ、われらは皆、女の手にかかって死ぬのか。」
と嘆くのであった。

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2008年06月21日

孫堅の死

キ州を手に入れた袁紹。
その弟の袁術は、南陽にあって、袁紹の祝福をするのかと思いきや。馬を1000頭貸してくれと迫る始末。
袁紹は、その要求を断り、以後、袁紹、袁術兄弟の仲は悪くなってしまう。
さらに、劉表に対しても、20万石の穀物の借用を申し出るも、断られてしまうという始末。
怒った袁術は、劉表と対立関係にある孫堅に対して、劉表を攻めるようにけしかける。

孫堅は、以前、洛陽からの帰り道に、劉表に阻まれて、多数の部下を失ったことをうらんでおり、この機会に仕返しをしようと思い、兵を挙げる。
弟の孫静は、「ようやく、江東の地が収まってきたばかりの時期に塀をあげるべきではない」と戒めるが、孫堅は聞かずに、長子の孫策を連れて、出陣する。

対峙する劉表軍は、まず、黄祖を差し向ける。

第一戦 漢水の戦い
軍船で近づいてくる孫堅軍に対して、弓矢を射掛ける黄祖軍。
しかし、孫堅は、まったく、動かずに、矢を受け続けるのみ。軍船を近づけては、矢を受けて、3日間のうちに、十数万本の矢をただで得てしまう。(実は、この戦略は、後に、赤壁の戦いで諸葛孔明も用いた作戦。)
矢を打つ尽くした黄祖軍に対して、今度は、孫堅軍が、一斉に矢を射掛けたため、黄祖軍は為すすべもなく敗れ去ってしまう。

第二戦 襄陽城の戦い
孫堅軍は、勢いに乗って、劉表の居城 襄陽城まで攻め入る。
そのとき、孫堅軍の陣営で異変が起こる。
つむじ風が起こって。中央軍の「帥」の字の旗のさおが吹き折れてしまったのだ。
部将の一人韓当は、これはよくない兆候です。いったん、軍を引き上げましょうと進言するが、連戦連勝で勢いに乗っている孫堅は、臆せずに突き進むように命じる。

そのころ、劉表の参謀かい良は、占星術によって、孫堅の命がまもなく尽きることを知った。
そして、袁紹に、援軍を求める軍勢を出すふりをして、孫堅を山奥まで誘い寄せて、伏兵で撃滅せんとする計略を考える。
実行部隊の長は呂公
たそがれ時に、約500の兵で、東門より出でて、山に走る。
喚声を聞いて、幕舎から出てくる孫堅。
一軍が山に走っていったということを聞いた孫堅は、部将たちを招集せずに。自ら、30騎を率いただけで、呂公の軍勢を追いかけていく。

山の奥深くまで走り、すぐさま、伏兵をしいた呂公は、孫堅に姿を見せる。
逃げるな!と呂公を追いかけていく孫堅。
一回、打ち合っただけで、呂公は伏兵が待ち伏せしているところまで逃げていく。
追いかける孫堅。

しかし・・・

いつの間にか、呂公の姿が消えている。

(しまった!罠だったか!)
そう思い、引き返そうとした瞬間!

林中から一斉に矢が射掛けられて、孫堅は、全身に矢を浴びて人馬もろとも山の奥深くに沈んだ。わずか、37歳の若さであった。

孫堅の暗殺に成功した劉表軍は、一気に攻撃に出る。孫堅を失った孫堅軍は、混乱の中で、敗走していく。
後、劉表と孫堅の跡継ぎとなった孫策の間で、停戦協定を結び、いったん、かの地における紛争は収まることになる。


一方、長安において、孫堅の死を知った董卓は安心して、いよいよやりたい放題に振舞いだした。
そして、昔、周の武王が太公望呂尚を呼んだ「尚父」という呼称を自称してはばからないという有様。

しかし、その董卓もやがて、たった一人の美女が原因で身を滅ぼすことになってしまうのである。

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2008年06月15日

磐河の戦い 趙雲登場

董卓が長安に去ったところで、反董卓連合軍は解体することになる。
諸侯たちは、それぞれの本拠地に戻っていき、それぞれに野心を抱き始める。
最初に、動いたのは、袁紹。
河内に駐屯していたものの、食料が不足していたため、肥沃なキ州を奪おうと画策し始める。

※キ州のキは漢字で以下のように書きます。



おそらく、このころの戦い、領土拡張は、食料を確保するための戦いであったのであろう。袁紹は、大軍をかかえていたため、どうしても、領土を拡張する必要に迫られていたのではないだろうか。三国時のゲームでも、袁紹でプレイを始めると、大軍を抱えていて、食糧危機寸前になっていることがありますよね。

しかし、キ州に攻めるにしても、大義名分がない。
そこで、袁紹の参謀 逢紀が、公孫にキ州領土を分割しようと持ちかける。そうすれば、公孫は出陣してくるから、キ州の牧韓馥は、袁紹に助けを求めてくるはずなので、そこで、公孫を迎撃するためと偽って、キ州を占領してしまえばよい。と助言する。

喜んだ袁紹は、さっそく、公孫に挟み撃ちを持ちかける。
公孫は単純に喜んで、出兵。キ州の牧韓馥も予想通り、袁紹に助けを求めてきたので、袁紹も出陣。

キ州の城に進軍するや、たちまちのうちに、占領し実権を掌握してしまう。
キ州の牧韓馥は、騙されたと気づくも、後の祭り、家族を捨てて、落ち延びていくことになる。

一方、遅れて、到着した公孫は、袁紹に領土の割譲をせまるものの、袁紹は、使者として送られてきた公孫の弟を暗殺してしまうという始末。

ここから、公孫と袁紹の戦いか始まる。

「磐河の戦い」と呼ばれる戦いである。

戦いは、袁紹が優位のままに進んでいく。文醜、顔良という猛将を抱える袁紹軍の前に、なすすべもない公孫。

突如として、一人の若武者が公孫の救助にあわられる。
身長八尺、眉は濃く目は大きく、広い顔に豊かな肉付きで、威風堂々たる姿。たちまちのうちに、文醜らの軍勢を追い返してしまう。

公孫が名を問うと
若武者曰く「わたくしは、常山郡真定県の出身で姓は趙、名は雲、字は子竜と申します。」
後、劉備の下で大活躍する趙雲である。
趙雲を得た公孫は、勢いを盛り返す。さらに、劉備軍も公孫の救援に駆けつけて、袁紹軍と互角の戦いを繰り広げる。

しかし、その様子を聞いた朝廷が和解を勧めてきたため、両者とも軍勢を収めて、引き上げることになる。
演義の中では、このとき、劉備は、趙雲と知り合っていることになっている。

軍を引き上げるときに、劉備と趙雲はお互いに手を取り合って、別離に忍びない様子であるということになっている。
しかし、あまりに不自然、唐突過ぎるような気がする。実際には、このころ、ちょっと面識があったという程度だったのではないだろうか、
それでも、この後の趙雲の活躍を知っているためか、まるで運命の出会いであるかのような描写であっても、すんなり受け入れてしまうのである。

さてさて、野心を抱いていたのは、袁紹だけではありません。各地の諸侯たちは、それぞれに野心をあらわにしていくことになりますが、この続きは、次回。

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posted by 劉禅 at 14:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 三国志あらすじ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする